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”メタボの人”と言われない為にすべきこと

執筆者の写真: KAZUHIRO HFTKAZUHIRO HFT

メタボリックシンドローム(メタボ)とは、内臓脂肪型肥満と高血圧、高血糖、脂質異常症などが複合した状態を指します。

単純に、スタイルが崩れ見た目が気になるだけではなく、心血管疾患や2型糖尿病などの病気リスクが高まっていることのサインでもあるメタボ診断。

「最近、どうも体が重い」「健康診断の結果がずっと気になっている」と感じ始めたら、深刻な状態になってしまう前に、本気で現在の運動習慣を見直してみませんか?


早朝の運動を推奨する私にとって、とても興味深い研究論文を見つけましたので、今回はその論文に基づいて、運動をする時間帯が健康に与える影響についてお話していきます。

研究で明らかになった「午前中の運動」メリット

この研究は、代謝症候群(メタボ)と診断された139人を対象に行われました。

研究では、参加者を3つのグループに分け、それぞれ異なる条件で16週間の運動プログラムを実施しました。


◆午前中に運動するグループ(AM)

午前8時から9時の間に、高強度のインターバルトレーニングを実施


◆午後に運動するグループ(PM)

午後4時から6時の間に、同様のトレーニングを実施


◆運動をしないグループ

普段通りの生活を継続


その結果、午前中に運動したグループ(AM)は、午後に運動したグループ(PM)や運動をしなかったグループに比べて、以下の点で改善が見られました。


① 収縮期血圧の低下 AMグループは、PMグループよりも収縮期血圧がより大きく低下しました。


② インスリン抵抗性の改善 AMグループは、PMグループよりもインスリン抵抗性がより大きく改善しました。インスリン抵抗性とは、インスリンの働きが悪くなり、血糖値が下がりづらくなった状態を指します。


③ 代謝症候群のリスクを示す指標(MetS Zスコア)の改善 AMグループは、PMグループよりもMetS Zスコアがより大きく改善しました。MetS Zスコアとは、代謝症候群の複数の要素を総合的に評価する指標です。


そして、両方の運動グループ(AM・PM)で、体脂肪の減少や心肺機能の向上など、同様の効果も見られました。つまり、運動自体は健康に良いものの、時間帯によってその効果に差が出る可能性があるということです。


なぜ午前中の運動が良いのか?

研究者は、午前中の運動がより効果的である理由として、概日リズムとの関連性を指摘しています。概日リズムとは、私たちの体内時計が約24時間周期で刻む生理的なリズムのことです。概日リズムは、睡眠・覚醒サイクルだけでなく、血圧や血糖値など、体の様々な機能に影響を与えています。

午前中の運動は、この概日リズムを整え、特に血圧の変動やインスリンの働きを改善するのに役立つ可能性があります。また、午前中の運動は、比較的低い血糖値の状態で行われるため、脂肪の燃焼を促進しやすく、インスリンの感受性を高める可能性があります。


”知る”で終わらせずに実践すべし

今回紹介した研究結果を踏まえて、運動効果を少しでも高めるなら、何も考えずに運動を実施するのではなく、早起きをし朝のうちに運動をすることで、結果として効率的な体づくりができると言えます。これはとにかく多忙すぎる現代人にとって、とても参考になる知見です。 ここまでの記事を読んで「今度こそ運動を習慣にするぞ!」と決意した皆さん、それでもやっぱり長続きさせるのに苦労するのが人間ですよね。


ここからは、私個人の意見にはなりますが、朝のうちに運動を済ませておくと、運動効果以上にメンタル面に強力な好影響を及ぼすと感じています。

これまでに、早朝の運動を実施してきた方なら共感してもらえると思いますが、朝のうちに運動を終わらせておくと本当にその日1日が長く感じます。これは、運動自体が習慣になっておらず、運動に対し抵抗感が強い人ほどの感じる感覚だと思います。 そして、脳内もスッキリし何事にも意欲的な状態になりますので、より行動的な1日が過ごせるようになり、結果として様々なことが自分の求めるように進んでいくといった好循環に入っていきます。

朝の運動を良く言い過ぎな部分もあるかもしれませんが、騙されたと思ってぜひ1度実施してみてください。


ここ最近、”なんとなくの不調”が続いている人には特におすすめです。

たった1日だけ、いつもより少しだけ頑張って早起きすればきっと良い循環に切り替わると信じて朝の運動を始めてみましょう!

この記事を読んだあなたが、より健康的な生活を送るための一歩を踏み出せることを願っています。


*補足* 本記事の内容が全ての方にあてはまるわけではないといった点にご留意ください。その方の健康状態により朝の運動が合わない場合もございます。 *参照元* Morales-Palomo, F., Moreno-Cabañas, A., Alvarez-Jimenez, L., Mora-Gonzalez, D., Ortega, J. F., & Mora-Rodriguez, R. (2024). Efficacy of morning versus afternoon aerobic exercise training on reducing metabolic syndrome components: A randomized controlled trial. The Journal of Physiology, 602(23), 6463–6477. https://doi.org/10.1113/JP285366


挑戦を思い出す場所


BRAVE FITNESS GYM 覚王山

名古屋市千種区穂波町3丁目29−1

エトワールMI 101

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