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”老化”は病気の1つだと捉える考え方

執筆者の写真: KAZUHIRO HFTKAZUHIRO HFT

更新日:2月6日

「肌にハリがなくなった…」「覇気がない..」「あきらかに体力がもたなくなった…」

「眠れなくて疲れがとれない…」「脂っこいものが食べられなくなった…」


そんなはずはないと思いながらも、少しづつ老化の不安が募り始める40代。

ふとした時に、周りの人から「ちょっと老けたね」なんて言葉を投げられ、密かにショックを受けている方も多いと思います。


私自身は、健康やフィットネスという分野に携わっていることもあり、若いとか元気ですねと言われることの方が多少なり多いですが、10年以上振りに会う方には「老けたね」と言われることもあり、ショックを受ける一方で、「そう思われる部分もあるよな…」と現実を受け止めざるおえない時もあります。


老化とは?

そもそも「老化」とは、生物が成熟期を過ぎてから体の様々な機能が徐々に衰えていく現象のことを指します。

身体的な変化としては、肌のシワや髪の毛が薄くなる、体力の低下などが挙げられます。

また、内臓機能や代謝機能の低下から、エネルギーの工場と言われるミトコンドリアの機能が低下したり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクも高まります。


今ちょうどこの記事をとあるカフェでまとめていますが、隣の席では20代前半と思われる若いカップルが美味しそうな生クリームたっぷりのケーキを食べながら談笑しています。

彼らの体の機能がまだまだとても高い状態にあるとすれば、スイーツやジャンクなものを食べても体はそれらを適切に消化し、必要な部分は吸収し、不必要な部分は排泄します。そして効率よく体を動かす為のエネルギーに代え元気に過ごせます。一方で老化が始まり様々な機能が衰え始めた体では、それらの処理が適切に実行されず、老化を促進させる要素がどんどん体の中に蓄積されていってしまう、老化が止まらないというのはそんなイメージですね。


老化は人類誰もが避けることのできないものであり、加齢と共に訪れる自然なプロセスです。

しかし、そんな老化のスピードには個人差があるのも事実です。同い年なのに随分と若く見える方もいれば、年齢以上に随分と老け込んで見える方もいます。

このようなことが起こるのはなぜなのでしょうか?


老化は病気の一つ

従来、老化は自然な生理現象だと考えられてきました。しかし、近年では老化を「病気」の一つだと捉える研究者も増えています。その根拠となっているのが、老化のメカニズムに関する研究の進展です。


老化の原因は、活性酸素(酸化ストレス)や放射線、紫外線などによるDNA損傷の蓄積、テロメア(染色体の一部)の短縮、糖化など、老化に繋がる要素が少しづつ解明され、関連する研究は現在も盛んにおこなわれています。

これらの原因は、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病とも深く関連しており、老化は単なる自然現象ではなく、生活習慣と密接な関係があるものだと考えられるようになってきたのです。たしかに、この関係性で考えると老化は生活習慣病の1つとも言えますね。 老化に繋がる生活習慣 老化の原因となるものは結局のところ、昔から体に悪いと言われてきた一部の生活習慣なのです。

そんなことを改めて言われなくてもわかってるよ!という声が聞こえてきますが、現実的には多くの方が体に悪影響を及ぼす習慣をやめることができないわけで、実際のところ老化と関連性のある生活習慣病を患う人は年々増加しています。


◆ 栄養不足を招く食事

現代人に多い糖質、脂質過多、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維不足の食事。

過剰な糖質摂取は、老化の原因となる糖化を促進します。

飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取もまた老化を加速させます。


◆ 食べ過ぎ

食べ過ぎに加え、早食いまで伴うと体に大きな負担を与えます。


◆ 運動不足

筋肉の減少だけではなく、筋力の低下にも敏感にならなければなりません。


◆ 睡眠不足

睡眠不足は、成長ホルモンの分泌を低下させ、細胞の修復を妨げ、老化を促進します。目覚めがあきらかに悪いなと感じたら要注意です。


◆ ストレス

ストレスは、活性酸素の生成を増加させ、自律神経のバランスを乱し、老化を促進します。


その他、喫煙、飲酒、紫外線、不規則な生活による体内時計の乱れといった要素も全て老化に繋がっていきます。


予防こそ最大の老化対策

老化を病気の一つだと捉えるならば、予防策をすぐにでも講じることが重要になってきます。


私は、中年世代以降の男女の老化を加速させるスイッチは、以下の2つだと考えています。


① 怪我や痛みにより動けなくなる

② 病気や不調により食べられなくなる


動けなくなると筋肉は萎縮し、体力は無くなり、体は動かし方を忘れてしまいます。そうなるとさらに動けなくなり運動機能はどんどん下がっていきます。


食べ物が食べられなくなると、体内の栄養は不足し、免疫力が低下、病気にかかりやすい体になり、短期間の間に様々な病気を患うようになります。そうなるとまた食べることができなくなっていきます。


つまり、どちらも深刻な負のスパイラルに陥るということです。


こうなってしまうと本来あるべき状態まで戻すのにとてつもない努力が必要になってきます。となると注力すべきは、やはり老化という病気を進行させる原因を生活から排除すること、つまり予防に徹することになります。

その効果は、老化を遅らせるだけに留まらず、時に若返るということにまで繋がる可能性が十分に考えられます。


この老化予防に関して、40代に突入し始めたくらいの方は特に意識しなければならないことだと私は考えています。

20代、30代の頃の体のイメージがまだまだ色濃く残る40代突入世代は、若さがあった頃とのギャップを感じる場面が少しづつ増えていき、その現実に戸惑う時期が必ずやってきます。


その現実を誤魔化したり、無視したりせずに老化の進行が始まったサインだと冷静に捉え、進行を遅らせる予防策に講じなければならないのです。


老化という病気を進行させない為に

老化は加齢に伴う自然な生理現象であることは間違いないです。しかし、繰り返しになりますが、同い年でも老けて見える人もいれば、エネルギッシュで若々しく見える人もいるというのも事実です。


老化を1つの病気だと捉えれば、その進行速度を遅らせることは十分に可能だと考えらます。


昨今、アメリカを中心にアンチエイジング(老化への抵抗)への関心は非常に高まっており、関連市場はどんどん拡大しています。このアンチエイジング市場に積極的に関与していく大物投資家も増えています。


特にアメリカのアンチエイジング市場は、世界的に見ても非常に大きく、成長が著しい市場です。アメリカのアンチエイジング市場は2024年に約205.2億米ドル(3兆円以上)と推定されており、この市場は、2034年までに約403.9億米ドルに達すると予測されています。そしてこれから10年間(2025年~2034年)の年平均成長率は約7%とだとする見解も示されています。


アマゾン創業者のジェフ・ベゾスは、アンチエイジング研究に積極的に投資していることで知られており、2021年に設立された「Altos Labs」というスタートアップに資金を提供しています。この企業は、細胞の「リプログラミング」技術を活用して、細胞を若返らせる研究を行っています。この技術は、細胞を幹細胞のような状態に戻すことで、老化を逆転させる可能性を秘めています。


PayPalの共同創業者であるピーター・ティールも、アンチエイジング分野に関心を持つ投資家の一人です。彼は、寿命延長や老化防止を目的とした「SENS研究財団」や「メトセラ財団」などのプロジェクトを支援しています。


これらの成長予測や投資背景には、アンチエイジング分野における今後の需要急拡大の見込みとその可能性への期待を示すものとして、大きな注目を集めています。


そして、このような市場の盛り上がりの中で、遺伝子検査や再生医療といった分野から最先端のアンチエイジングサービスがどんどん開発されています。


一例を挙げると以下のようなサービスがあります。 

1. 医療技術を活用したアンチエイジング

・幹細胞治療:自分の細胞や臍帯血由来の幹細胞を培養し、体内に投与することで、組織の修復や再生を促す治療法です。

・PRP療法:自身の血液から抽出した多血小板血漿(PRP)を、気になる部位に注入することで、コラーゲンの生成を促し、肌の若返りを目指します。

・エクソソーム療法:幹細胞培養液から抽出されたエクソソームを投与することで、細胞間の情報伝達を活性化させ、組織の修復を促します。

・ハイパーバリック酸素療法:体内の酸素濃度を高めることで細胞の再生を促進し、老化の兆候を軽減する自然な方法として注目されています。この治療法は、体の若返りや健康促進に効果があるとされています


2. 美容医療を活用したアンチエイジング

・マイクロニードリングMorpheus8は、皮膚の深部にまで作用するマイクロニードリング技術で、コラーゲン生成を促進し、シワやたるみを改善します。

・ボトックスや皮膚充填剤ボトックス注射や皮膚充填剤は、シワの軽減や顔の輪郭改善に広く使用されています。これらの治療法は、即効性があり人気があります。

・レーザー治療:レーザーを使用した皮膚再生治療は、シミや色素沈着、肌の質感改善に効果的です。特に、最新のレーザー技術は痛みが少なく、短期間で結果が得られる点が評価されています。


3. アンチエイジングを目的にした検査

・遺伝子検査:自身の遺伝子を調べることで、老化のリスクや体質を知り、適切な予防策や対策を立てることができます。

・腸内フローラ検査:腸内細菌の種類やバランスを調べることで、健康状態や老化との関連性を知ることができます。腸内環境を整えることで、免疫力向上や美肌効果が期待できます。


4. サプリメント・健康食品

・NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)

NMNは、体内でNAD+に変換され、エネルギー代謝やDNA修復をサポートする成分です。動物実験では、コラーゲン生成の促進や抗酸化作用が確認されており、アンチエイジング効果が期待されています。

・レスベラトロール:ポリフェノールの一種で、抗酸化作用や長寿効果が期待されています。


まずは土台づくりから

老化という名の病気を予防したり治す為に講じるべきこととして、ここまでに紹介した最先端のアンチエイジング法がより身近なものになることに期待も膨らみますが、アンチエイジングの土台づくりとしてやるべきことは、やはり現在の生活習慣を見直すことが今すぐにできる最初の一歩です。


これからも「老けたね」と言われたくないなら、老化の原因となる悪習慣を生活の中から1つづつ排除していきましょう。


◆ 食生活の改善

・過食を避け腹八分目で

・加工食品の摂取を控える

・ゆっくり食べる

・習慣で食べない、お腹が空いたと感じたら食べる

・腸活を意識する


◆ 運動習慣に定着

・有酸素運動(ウォーキング、ランニング)

・筋力トレーニング(特にアンチエイジングに効果的です!)


◆ 適切な睡眠

・睡眠時間の確保と睡眠の質にこだわる


◆ストレス軽減に繋がるストレス解消法の模索

・マインドフルネス(瞑想)

その他、禁煙に禁酒、紫外線対策など


いずれもこれまでの人生で耳にタコができるほど言われてきたこれらの改善策は、最先端のアンチエイジングサービスと違い即効性のあるものではない為、長期的な視点で取り組むことが大切ですが、老化という病気に着実に抵抗できる手段と言えます。


この記事を読んだ方が自分の体と向き合い、現在の状態を素直に受け止め、老化対策に講じるきっかけとなりましたら私としては嬉しい限りです。

年だからしかたないかといった意識は捨て、寿命が尽きるその瞬間まで自分の意思で動き、意識ある中で思考ができるよう、一生動ける若々しさを保っていきましょう!


挑戦を思い出す場所


BRAVE FITNESS GYM 覚王山

名古屋市千種区穂波町3丁目29−1

エトワールMI 101

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