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40代にとって、やはり腸活が最高の健康法だった!健康長寿の鍵を握る「短鎖脂肪酸」を深掘り

執筆者の写真: KAZUHIRO HFTKAZUHIRO HFT


健康意識が高まる中、「短鎖脂肪酸」という言葉を耳にする機会が増えてきました。短鎖脂肪酸は、腸の健康維持、肥満予防、免疫力アップなど、私たちの健康に様々な良い影響を与えてくれる注目の成分です。


具体的には、以下のような効果が報告されています。

健康効果

説明

大腸のエネルギー源となる

腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸、特に酪酸は、大腸粘膜細胞の主要なエネルギー源として利用され、腸の健康維持に重要な役割を果たします。

腸内環境を整える

短鎖脂肪酸は腸内を弱酸性に保ち、腸内フローラのバランスを整えます。

腸のバリア機能を高める

腸管粘膜のムチン分泌を促進し、タイトジャンクションを強化することで、病原菌や有害物質の侵入を防ぎ、腸のバリア機能を高めます。

炎症を抑える

腸管免疫細胞に作用し、過剰な炎症反応を抑えることで、炎症性腸疾患などの予防や症状緩和に寄与する可能性があります。

肥満・糖尿病を予防する

脂肪細胞に作用して脂肪の蓄積を抑え、インスリンの働きを高め、血糖値の急上昇を抑制することで、肥満や糖尿病の予防に効果が期待できます。

免疫機能を調節する

免疫細胞に作用し、過剰な免疫反応を抑えたり、免疫細胞の活性化を促したりすることで、免疫機能のバランスを調整します。

血中コレステロール値を低下させる

肝臓でのコレステロール合成を抑制したり、胆汁酸の再吸収を抑えたりすることで、血中コレステロール値の低下に寄与する可能性があります。

ミネラルの吸収を促進する

腸内を酸性にすることで、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルの吸収を促進します。

しかし、実はこの短鎖脂肪酸には、食品から直接摂取するものと、私たちの腸内にいる細菌が作り出すものの2種類があることをご存知でしょうか?


今回の記事では、40代以降の健康を気にし始める世代に向けて、食品由来と腸内細菌由来の短鎖脂肪酸の違いと、それぞれの健康効果、そして腸内細菌の驚くべきパワーについて、わかりやすく解説します。


1. 短鎖脂肪酸とは?

短鎖脂肪酸とは、文字通り「短い鎖」の形をした脂肪酸のことです。「脂肪」と聞くと、肥満の原因など、不健康なイメージを持つかもしれませんが、それは大きな誤解です! 


ここで、「脂肪」と「脂肪酸」の違いについても簡単に触れておきます。

「脂肪」は、主に「脂肪酸」と「グリセロール」が結合してできたもので、エネルギーの貯蔵庫として働きます。一方、「脂肪酸」は「脂肪」を構成する部品の一つであり、様々な種類があります。つまり、脂肪酸は脂肪の一部であり、健康に欠かせない栄養素なのです。


脂肪酸は、私たちの体を作る細胞の膜の構成要素であり、エネルギー源としても使われる生きていくために不可欠な栄養素です。炭素、水素、酸素で構成されており、炭素のつながりの長さによって、短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸に分類されます。


その中でも、腸内細菌の働きと深い関わりがあり、健康効果が注目されているのが「短鎖脂肪酸」なのです。

具体的に短鎖脂肪酸には、酪酸、酢酸、プロピオン酸などがあり、バターやチーズなどの乳製品、お酢などにも含まれています。しかし、注目すべきは、腸内細菌が食物繊維やオリゴ糖を発酵することで、これらの短鎖脂肪酸を大量に生成するです。


2. 食品由来と腸内細菌由来、短鎖脂肪酸の違い

食品由来と腸内細菌由来の短鎖脂肪酸は、同じ種類の短鎖脂肪酸(例えば酪酸)であれば、化学構造は同じです。しかし、体への影響という点では以下のような大きな違いがあります


  • 到達部位と吸収 食品由来の短鎖脂肪酸は主に小腸で吸収され、大腸まで届く量は限られます。一方、腸内細菌由来の短鎖脂肪酸は主に大腸で生成されるため、大腸の細胞に直接作用し、エネルギー源として効率的に利用されます。


  • 生産量 食品に含まれる短鎖脂肪酸の量は限られています。例えば、バター100gには約3gの酪酸が含まれています。しかし、日本人の平均的なバター摂取量は1日あたり約4g程度と言われています。つまり、バターから摂取できる酪酸は、1日たったの約0.12g (120mg) に過ぎません。 一方、腸内細菌は食物繊維などをエサにして、食品からの摂取量の数十倍から数百倍もの短鎖脂肪酸を生成します。研究によると、健康な成人の場合、腸内細菌によって1日に約300〜600ミリモルの短鎖脂肪酸が産生されると推定されており、これは酪酸換算で約26〜53gに相当します。バターから摂取する酪酸と比べると、腸内細菌が作り出す酪酸は、なんと200倍以上! この圧倒的な生産量の差が、健康効果の差に大きく影響します。


  • 生成される短鎖脂肪酸の種類 バターには酪酸、お酢には酢酸が多く含まれます。腸内細菌は腸内環境によって作り出す短鎖脂肪酸の種類やバランスが変化し、複数の種類の脂肪酸をバランスよく生成できます。


3. 短鎖脂肪酸の種類と健康効果の違い

短鎖脂肪酸はその種類によって健康効果が異なります。

  • 酪酸:大腸の主要なエネルギー源となり、腸のバリア機能を高め、炎症を抑える働きがあります。

  • 酢酸:脂肪の蓄積を抑え、血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。

  • プロピオン酸:肝臓でのコレステロール合成を抑え、免疫機能を調整する働きがあります。


4. 腸内細菌のパワーを引き出す「腸活」のススメ

食品から短鎖脂肪酸を摂取することも大切ですが、健康効果を最大限に得るためには、腸内細菌が短鎖脂肪酸を作りやすい環境を整える「腸活」が非常に効果的です。


腸活の基本は、食物繊維やオリゴ糖を豊富に含む食事です。特に、腸内細菌のエサとなりやすい「発酵性食物繊維」を積極的に摂取することがポイントです。発酵性食物繊維は、腸内細菌によって効率よく発酵され、短鎖脂肪酸の産生を促進します。野菜、果物、海藻類、豆類、全粒穀物などを積極的に摂取し、バランスの良い食生活を心がけましょう。

以下は、発酵性食物繊維を豊富に含む食品の例です。

食品群

具体的な食品

含まれる主な発酵性食物繊維

野菜

ごぼう、玉ねぎ、にんにく、アスパラガス、ブロッコリー、キャベツ

イヌリン、フラクトオリゴ糖

果物

バナナ、リンゴ、キウイフルーツ

ペクチン、フラクトオリゴ糖

海藻類

わかめ、昆布、もずく、ひじき

アルギン酸、フコイダン

豆類

大豆、納豆、あずき、インゲン豆

大豆オリゴ糖、ラフィノース、難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)

穀類

大麦(もち麦、押し麦)、オーツ麦(オートミール)、玄米、全粒粉製品

β-グルカン、アラビノキシラン、難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)、グアーガム(一部加工食品)

その他

チコリ、キクイモ

イヌリン

オリゴ糖

大豆オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖を含む食品。

各種オリゴ糖

5. まとめ

食品由来と腸内細菌由来の短鎖脂肪酸は、どちらも健康に良い影響をもたらしますが、特に腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸は、その生産量と多様性から、私たちの健康に大きく貢献してくれます。

40代以降は、健康維持のために、腸内環境を意識した食生活がますます重要になります。この記事をきっかけに、あなたも「腸活」を始め、腸内細菌のパワーを味方につけ、健康的な毎日を手に入れてみませんか?


挑戦を思い出す場所


BRAVE FITNESS GYM 覚王山

名古屋市千種区穂波町3丁目29−1

エトワールMI 101

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