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歩行がビジネスの閃きを加速させる

  • 執筆者の写真: KAZUHIRO HFT
    KAZUHIRO HFT
  • 4月24日
  • 読了時間: 4分

「また今日も、生産性の低いタスクに忙殺された…」 「会議で煮詰まり、打開策が見えない…」 「パフォーマンスを上げたい。でも、そのための時間も気力も…」


そんな風に、高い目標と厳しい現実の狭間で、焦りや閉塞感を感じているビジネスパーソンは少なくないでしょう。多忙なスケジュールの中で、心身のコンディションを整え、さらに思考の質を高めるための、効果的な一手はないものか...


今回は、そんな模索をするあなたに、極めてシンプルかつ強力な戦略をご紹介します。



見過ごされてきた「歩く」という生産性向上ツール

「ウォーキングが健康に良いのは常識だ」確かにその通りです。しかし、その効果は単なる健康維持にとどまりません。

もし、「歩く」という日常的な行為が、あなたの問題解決能力やアイデア創出力を劇的に向上させるきっかけだとしたら? 停滞した思考に突破口を開き、凝り固まった視点に新たな気づきを与える力を持っているとしたら?


「歩くと閃く」といった経験を多くの人が1度はしたことがあるかと思います。これまで感覚的に感じていたそんな経験をスタンフォード大学が科学的に証明してくれました。


2014年、スタンフォード大学の研究者たちは、多くのビジネスリーダーやイノベーター達も感覚的に捉えていた「歩行と思考の相関関係」に、厳密な科学的検証のメスを入れました。その研究結果は、私たちの働き方に、実践的かつ効果的な示唆を与えてくれます。


実験が明らかにした、驚くべき効果

研究チームは、参加者に創造性を測るテスト(例:「レンガ」の通常用途以外の使い方を可能な限り多く、独創的に考案する)を実施。その際、以下の異なる条件下でのパフォーマンスを比較分析しました。

  • オフィスチェアに座って考えてもらう

  • 景色が変わらない屋内のトレッドミルで歩きながら考えてもらう

  • 開放的な屋外のコースを歩きながら考えてもらう

  • 歩行直後、その思考の勢いを保った状態で着席して考えてもらう


導き出された結論は、明確かつインパクトのあるものでした。


歩行により、創造的思考力が平均60%向上!

静かに座っている状態と比較して、歩行中(屋内外問わず)の参加者は、思考の柔軟性と拡散性が著しく高まり、より多様で質の高いアイデアを生み出す能力が飛躍的に向上したのです。


注目すべきは、視覚的な刺激が少ない屋内のトレッドミル歩行でも、屋外歩行と同等の効果が確認された点です。これは、環境要因以上に、「歩く」という行為そのものが、私たちの認知プロセスに直接的かつポジティブな影響を与えることを強く示唆しています。

さらに、歩行によって活性化された思考状態は、歩行を停止し着席した後も、一定時間持続することが確認されました。これは、短時間のウォーキングが、その後のデスクワークの生産性にも寄与しうることを意味します。


なぜ、「歩く」がビジネスのパフォーマンスを高めるのか?

デスクに長時間座り続けていると、血流は滞り、思考も集中力も徐々に鈍化していきます。しかし、歩き始めるとリズミカルな運動が血行を促進し、脳への酸素供給量を増加させ、認知機能を活性化します。単調な歩行運動は、過度な考えすぎから解放し、潜在的な知識や経験を結びつけ、新たな着想を生み出すための”余白”をつくると考えられます。

つまり、歩くことは、思考のギアを入れ替え、固定観念の枠を取り外し、より柔軟でクリエイティブな問題解決を可能にするための、効果的な思考に切り替えるきっかけなのです。


あなたのビジネスシーンに「歩行戦略」を導入しませんか?

  • 企画が行き詰まり、新たな視点が必要な時

  • 複雑な課題に対し、本質的な解決策を模索している時

  • 重要な意思決定を前に、思考をクリアにしたい時

  • チームのアイデア出しを活性化させたい時

そんな時こそ、わずか10~15分でも、意識的に「歩く」時間を取り入れてみてください。

オフィスのフロアを歩きながら電話会議に参加する。昼休憩に、思考を巡らせながら少し遠くまで歩いてみる。煮詰まったら、気分転換も兼ねて建物の周りを一周する。特別な準備は一切不要です。


ウォーキングは、運動不足を手軽に解消するだけでなく、あなたの脳を最適な状態に整え、日々のビジネス課題を乗り越えるための「閃き」をもたらす、最もシンプルで効果的なメソッドなのです。


身体的なリフレッシュ感と、思考がクリアになり生産性が向上する感覚、この両方の感覚を生み出す為に、ぜひ今日から「歩く」をビジネスシーンに取り入れ実践してみてください。


【参考文献】

  • Oppezzo, M., & Schwartz, D. L. (2014). Give Your Ideas Some Legs: The Positive Effect of Walking on Creative Thinking. Journal of Experimental Psychology:  1 Learning, Memory, and Cognitio 2 n, 40(4), 1142–1152.

  • Stanford University. (2014, April 24). Stanford study finds walking improves creativity. Stanford Report.


挑戦を思い出す場所


BRAVE FITNESS GYM 覚王山

名古屋市千種区穂波町3丁目29−1

エトワールMI 101

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