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フルマラソン1週間前の過ごし方完全マニュアル

執筆者の写真: KAZUHIRO HFTKAZUHIRO HFT

~最後の1週間が肝!目標達成のための過ごし方徹底解説~


大阪マラソン 2025年2月24日開催

東京マラソン 2025年3月2日開催

名古屋ウイメンズマラソン&名古屋シティマラソン 2025年3月9日開催


主要都市で開催される有名なマラソン大会の開催日も近くなり、24-25のマラソンシーズンもピークを迎えようとしていますね。ランナーの皆さんそれぞれの目標を心の中に秘めながら今日までトレーニングに励んできたと思います。

そしていよいよターゲットとしているマラソン大会開催まであと1週間となった時、本番までのこのとても重要な期間を皆さんはどう過ごしますか?


この1週間は、疲労を抜き、心身ともにベストな状態に調整する大事な期間です。


今回は、マラソン大会本番1週間前から当日までの過ごし方をやることリストのような形にしてまとめてみました。 この記事を読んで、自信を持って本番に挑んでいただけたら嬉しい限りです。


とはいえ、ここに書き出した全てのことを完璧にこなすの難しいと思いますので、私自身が優先順位高いなと考えている項目には「★」マークを付けました。


1.トレーニングはどうしたらいい?

疲労抜きとランフォーム、レースペースの確認

✅疲労抜き (テーパリング) を最優先(★)

トレーニング量を減らし、疲労の蓄積を抑え、レース当日に最高のパフォーマンスを発揮できるようにします。普段のラントレ距離やラントレ時間を 50~70% 減らしていきましょう。ラン強度はジョグペースもしくはレースペースで実施します。

✅ランニングフォーム確認

走りながらランニングフォームの最終確認もしていきます。走らない日が2日以上あかないようにもしましょう。

動的ストレッチや軽めの筋トレの実施

動的ストレッチや負荷の低い筋トレを取り入れ筋肉の機能を維持させましょう。

✅坂道ダッシュや短い加速走

レースペースの感覚を忘れない為に、ジョグ中に短い距離のダッシュをするなど軽い刺激を入れておきましょう。あくまでも疲労が蓄積しない範囲で行います。


2.食事はどうしたらいい?

エネルギー充填と胃腸ケア

✅カーボローディング(★)

性別や体格によりますが、フルマラソンでは一般的に2000~3000カロリーを消費するとされています。そうなると、マラソン中に補給食が必要になるのはもちろんのこと、事前の体の準備も必要となります。

カーボローディングとは、糖質を体内に充填するという意味であり、マラソンに必要なエネルギーの元(グリコーゲン)を肝臓と筋肉に蓄えます。

食事で摂取した糖質は、体内でグルコースに分解され、エネルギーとして利用されますが、余ったグルコースは、肝臓と筋肉でグリコーゲンとして貯蔵されます。血糖値が低下した場合や、運動時にエネルギーが必要な場合に、貯蔵されたグリコーゲンがグルコースに分解され、エネルギーとして利用されます。


カーボローディングの具体的な方法

レース3~4日前

・炭水化物摂取量を増やし始めます。

・1日の摂取カロリーの70~75%を炭水化物にするのが目安です。

・ご飯、パン、麺類、芋類、果物などを積極的に摂取しましょう。

・タンパク質や脂質の摂取量は、普段通りかやや少なめにします。

レース前日

・炭水化物摂取量をさらに増やします。

・1日の摂取カロリーの80~85%を炭水化物にするのが目安です。

・消化の良い炭水化物を中心に摂取します(食物繊維を控えめにする)

・お粥、うどん、餅、バナナなどがおすすめです。

レース当日

・レース開始の3~4時間前に、消化の良い炭水化物を摂取します。

・おにぎり、バナナなどがおすすめです。

・レース中は、エナジージェルなどで炭水化物を補給します。


✅タンパク質の摂取を意識し、脂質の過剰摂取には注意する

良質なタンパク質もバランス良く摂取しましょう。脂質の過剰摂取を避けることを踏まえると大豆製品を中心とした植物性タンパク質の摂取が良いでしょう。消化に時間がかかる揚げ物や高脂肪食は避け、胃腸への負担を軽減しましょう。

✅水分補給は継続的に実施

脱水状態で本番を迎えることのないよう、本番までの期間はいつも以上に十分な水分補給を心掛けましょう。水分補給は、コーヒーやお茶ではなくミネラルウォーターで実施していきます。

✅食べたことのない新しい食品は避ける

食べ慣れないものによる不調のリスクを無くしましょう。大会前は、人から見慣れない関連製品を勧められたり、レース会場内で無料配布されたりすることが多くなりがちですが、大会一週間前からは食べ慣れたものを中心にしましょう。

✅アルコールは控えめにし、カフェイン摂取もほどほどに

睡眠の質を低下させ、疲労回復の妨げにならないように控えましょう。


3.疲労を貯めない為にはどうすればいい?

疲労回復と質の高い睡眠

✅十分な睡眠時間を確保し睡眠の質を高める(★)

睡眠は疲労回復に最も重要な要素の一つです。レースの前々日と前日だけでも十分な睡眠時間を確保しましょう。最低でも7時間、可能なら8時間以上の睡眠を取りましょう。

同時に、寝る前のスマホ利用やPC作業、カフェイン摂取を避け、睡眠に適したリラックスできる環境づくりをしましょう。質の高い睡眠は成長ホルモンの分泌を促し、筋肉修復を促進します。


ワンポイント:昼寝も有効活用

夜に十分な睡眠をとることができなかった日は、15~20分の昼寝を積極的に取りましょう。短時間の昼寝は疲労回復を助ける効果があります。


✅積極的休養 (アクティブレスト)

軽い運動(ウォーキング、ストレッチ:10~30分程度)を行うことで、筋肉の血流が促進、疲労物質の排出が促され疲労回復を助けます。睡眠の質を向上させることにも繋がります。

✅セルフマッサージやストレッチを行う

トレーニング後や就寝前に筋肉のケアをし疲労回復を促進します。太もも(大腿直筋、ハムストリングス)、ふくらはぎ、膝関節回り、足部を中心とした下半身だけではなく、大胸筋、鎖骨周り、わきの下周辺(前鋸筋)を中心とした上半身のケアも大切です。そして、上半身と下半身を繋ぐ腸腰筋のケアも忘れないようにしましょう。


4.メンタルはどのように整える?

自信を高めるワークとコース準備

✅コース確認とレースプラン(★)

各大会ウェブサイトで事前にコースマップを確認し、レースプランを立てておきましょう。特に、コースの高低差や給水ポイント、足きりの関門場所、補給タイミングを事前に確認しておくことはレースプランのキーポイントとなります。事前にコースの一部を試走し、風が強まりそうなエリアや坂道の具合、沿道の応援が盛り上がりそうなエリアなどコースの特性を把握することで、戦略を立てやすくなり、大小様々なリスクにも備えることができます。

✅目標タイム再確認(★)

目標とするゴールタイムとその為に必要な1kmあたりペースを再確認し、レースプランを具体的にイメージします。10km地点、20km地点など目安にしやすい地点をどれくらいの時間で通過するとよいといったことまで想定しておくと細かくペース調整ができ、不安や焦りを最小限に抑えながら走ることができます。また、周りのランナーにつられての不要なペースアップを防ぐことにも繋がります。

✅ポジティブ思考でのレースイメージ(★)

コース上の景色を想像しながら、ポジティブなイメージで本番をシミュレーションします。

特に、ゴールした瞬間、そしてゴール後にラン仲間や友人と喜びを分かち合う瞬間を鮮明にイメージすることは、気持ちを高ぶらせ、心身ともに準備が整い、自信を持ってスタートラインに立てます。個人的な話ですが、私自身は、ゴール後にインタビューを求められたらどんなことを話そうかといったことまでイメージしています(笑)


いずれも自分自身がアスリートになったかのような心持ちでメンタルを整えていきましょう。


5.持ち物とウェア準備は大丈夫?

最終チェックでミス防止

✅ランニングウェアとシューズ(★)

本番で初めて着たり履いたりの慣れないウェアやシューズは、靴擦れなどマラソン中の小さなストレスに繋がるリスクがあるので避けましょう。レース当日に着用するものを早めに最終決定し、前日にタンスから出して準備しておきます。この準備段階では必ず気温予報と天気予報をチェックし、状況に合わせて準備しましょう。

✅補給食・ドリンク(★)

都市部で開催される大規模な大会ともなれば充実したエイドステーションが設置されますが、レース中のエネルギー切れや脱水症状を防ぐ為にも食べ慣れた補給食とドリンクを自分自身でも準備しておきましょう。携行する量をどれくらいにするかはとても重要なポイントで、安心を得る為に多く持ちすぎるとレース序盤では、それらが気になり小さなストレスに繋がります。皆さんそれぞれのレースペース、目標タイムに合わせて調整しましょう。ただし、レース時間が長くなる見込みであれば、多めに持参することも検討しましょう。

✅ランニングウォッチ

レースペースの調整、管理の為にアップルウォッチやガーミンといったランペースの確認ができるデバイスを装着して挑みましょう。

✅その他持ち物

ゼッケン、ゼッケンをとめる用の安全ピン、現金、保険証、スマートフォン、タオル、着替えなどレース当日の起床後からの流れを想像しながら忘れ物がないよう準備しましょう。このタイミングで、マラソン大会に不要な貴重品類は財布から取り出し家においておきましょう。


6.体調管理は万全?

病気や怪我予防

✅病気予防(★)

手洗い、うがいなど病気・不調予防を徹底します。特に、睡眠不足や体の冷えには注意をしましょう。体調不良を抱えたままのマラソンはパフォーマンスを大きく低下させるだけでなく、体への負荷を増大させてしまいます。

✅怪我予防(★)

過度なトレーニングを避け、自分自身の体の細部までをチェックするような心持ちでストレッチやウォーミングアップを丁寧に行います。怪我をして、レースに出場できなくなってしまうことだけは避けましょう。


7.レース前日と当日は特に重要

最終準備とレースに集中

✅レース前日(★)

◆ 一部の大会では前日受付をしています。その場合は必ず事前に受付をしておきましょう。

◆ ランニングウェアや持ち物を準備し、ベッドの横に置いておきましょう。

◆ 夕食は消化の良い炭水化物を中心とし、食べたことのない新しい食品は避けましょう。

◆ アルコールは避け、カフェインも控えめにします。

◆ 十分な睡眠時間を確保します。レース当日は、大抵の方がいつもより早起きになるので、起床時刻を事前に決め、そこから逆算して就寝時刻を決めましょう。

✅レース当日(★)

◆ レース当日は適切な朝食時間を考慮した時刻に起きましょう。

◆ レース当日の朝食は、スタートの3~4時間前までに済ませるようにしましょう。消化の良い食べ物であっても消化には相応の時間が必要です。スタート直前に食事をすると、消化不良を起こし、腹痛や吐き気などの原因になることがあります。また、食事後、血糖値は一時的に上昇し、その後下降します。レース開始3~4時間前に食事をすることで、血糖値が安定し、レース中のパフォーマンスに悪影響を与えるのを防ぎます。

◆ トイレは早めに済ませておきましょう。スタート直前は混みやすいです。

◆ スタート地点への移動は早めに行い、比較的人の密度が低い場所を確保しましょう。

◆ ウォーミングアップを会場に着いてから実施するだけではなく、起床後や出発前にもしておきましょう。会場に着いてからだと十分なウォーミングアップ時間が取れないケースが多々あります。


まとめ

フルマラソン大会本番一週間前からの過ごし方は、自分で決めた目標達成のための重要な準備期間です。 食事、トレーニング、休養、メンタル、持ち物、体調管理、レース当日と前日の過ごし方、各項目をしっかりと管理し、万全の状態でレースに挑みましょう。


ここまでに色々と細かく書き出してみましたが、これも全てはマラソンを心から楽しむ、ゴールの達成感を心から味合う為にと捉えながら1つでも多くの項目を実施してもらえれば幸いです。


皆さんそれぞれの目標達成に向けて、後悔のないよう全力を尽くしましょう!!


挑戦を思い出す場所


BRAVE FITNESS GYM 覚王山

名古屋市千種区穂波町3丁目29−1

エトワールMI 101

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